日本人の知らない日本語<祝!卒業編>

『日本人の知らない日本語』シリーズ待望の第三弾が登場。これマジで面白いのよ。その上、僕自身の実体験とえらくシンクロするのである。外国人に日本語を教えるというのは、本シリーズに活写されるようにいかに難しいことか。思わず笑っちゃうけど、決して哂っちゃいけない。何しろ彼らのシンプルな質問に応えるのに、誰もがめちゃくちゃ難儀するのだから。

日本人の知らない日本語3  祝!卒業編


前回書いたように僕はこの一年はハリーに、その前の二年間はアスカに、それぞれ英語を教わってきた。ライティングもスピーキングも、この二人のお陰で随分とマシになったと本当に感謝しているのだ。

一方で僕はこの二人にそれぞれ日本語を教えてきた。日本語を専攻する彼らが授業を予習復習するのを手伝ったり、課題レポートの添削をしたりしたのだが、彼らが聞いてくる質問は、まさに『日本人の知らない日本語』シリーズで、日本語教師をタジタジとさせるような内容ばかりなのだ。

例えば、ものを数える単位。本は一冊、猫は一匹。じゃあ船は?一艘?一隻?その違いは?? さらには、手袋はなんて数えるの?そういうシンプルなクエスチョンに大慌てするわけである(苦笑)

その他にクセモノなのが敬語。日本人の間でも文法的に間違った敬語を使ってしまうのに、それを外国人に教えるのは何と大変なことか。「ご苦労様」は目下の人に、「お疲れ様」は目上の人、それくらいは分かる。それじゃあ、目下の人を励ます「頑張れ」に対応する、目上の人に言うべき言葉は??答えは、「お疲れの出ませんように」だそうです・・・。知らなかった・・・。

漢字の意味も日本と中国で違うことが多々あるのだ。例えば、鮪(マグロ)は中国ではチョウザメ、鮭(サケ)はフグを意味するというのだ。マジかよお〜。

というように本書シリーズは、<日本語"再発見"コミック>というサブタイトルに相応しい、大ネタ小ネタ満載の傑作ストーリーなのである。外国人に日本語を教える機会があるなら必携の、そうでなくても大いにベンキョーになる一冊なのだ。笑いを噛み殺しながら、ぜひマジメに読んで下され。


日本人の知らない日本語 日本人の知らない日本語2

2012/05/16(水) | Japan | トラックバック(0) | コメント(0)

卒業おめでとう

今年もまたこの季節がやってきた。昨年はアスカが卒業していくのを見送り、そして今年はハリーを見送る。Ph.D.課程の方が長くかかるために、学部生の友人が一人また一人と先に卒業していくのは当然としても、それを送り出す側としては一抹の寂しさも覚える。

ハリーの卒業後の進路もやはりアスカと同様に日本。JETプログラムに採択されたハリーは今後まずは一年間、日本の小中学校で教えることになる。赴任地はまだ決まっていないが、JETプログラムでは通常、東京以外の学校へと配属される。つまり北海道から沖縄まで、地方都市の可能性もあれば、相当の田舎校となる可能性も十分ある。それもまた楽しみだとハリーは言う。

グッドラックそして、bon voyage!!


2012/05/14(月) | English | トラックバック(0) | コメント(0)

アーティストと現代アート市場

ロンドンのテート・モダンにて、Damien Hirst 展が、9月9日まで開催中。一方で、ハースト作品の市場価値がここ数年で急速に低下しているという Economist の記事。その記事のソースとなっている、アート作品のオークション落札金額等をおさえたこのデータベースはなかなか面白い。

アート作品とその値付けというのは大変に興味深い。何が作品の価値なのか?それをどう伝えるか?それに見合う値段はいくらか?多くの人が関心を持ちつつも、いまだ多くの謎に包まれたアート市場。その舞台裏をリアルに語る数少ない日本人が、村上隆であり、そのギャラリストを務めた小山登美夫であろう。

作品にまつわるカネの話を赤裸々に語る彼らに対し、業界内の反発は強い。しかしアート作品も商品であり、通常のビジネスと同じように売買されている以上、値札について口を閉ざす方が不自然と言わざるを得ない。しかしその他大勢は今も黙して語らず、だからこそ彼ら二人が現在においても貴重な語り部となっているように思える。

また、以前にも書いたが、自分の作品を既存のアートとどう位置づけどう差別化し、そしてその価値をどのマーケットに向けてどう発信していくかという村上と小山の視点と戦略は、そのまま研究の世界にも当てはまるように思うのだ。


芸術起業論 現代アートビジネス (アスキー新書 61)


2012/05/11(金) | Art | トラックバック(0) | コメント(0)

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