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10月、Midterm の戦い

10月は、最初から最後まで試験続きだった。4科目が4週に散らばったので、それぞれ準備時間がとれるというメリットはあったものの、その間集中力を持続させるのは楽ではない。

それにしても9月に授業開始で、10月第1週にもう Midterm とは何とも早い。また結果が戻ってくるのも早い。「やっぱりアイツできるな」という評判通りの者、逆に評判倒れの者、そして「意外にやるな」と評価を上げた者、悲喜こもごもだ。

以前書いたように、「点数」で言えば、全体としてはアジア人学生が高い、一方で最初の試験を経て、それぞれの勉強スタイルにはいくつかの違いが見えてきた。ここではそれをまとめておきたい。まず始めに、学生の出身国の分布を確認しておこう。学部全体としても僕の学年にもだいたい同じように当てはまることだが、学生の約2分の1がアジアからの留学生、4分の1が北米、残り4分の1が南米やヨーロッパだ。アジアの内訳を見ると、韓国50%、中国40%、その他10%といったところだろうか。中国人留学生の増加率は大きそうだが、絶対数はまだ韓国の方が多い。

さて、見えてきた各国の特徴は以下の通りだ。
中国: 完全主義かつ個人主義、それを支える鋼鉄の意志
彼らのこれまでの勉強スタイルなのだろう、基本的に個人プレイ。ルームメイトの二人が全く相談もせず、個別に勉強するのも当たり前だ。と同時に、膨大な時間を投入し、全ての科目、全ての課題を完璧にこなそうとする姿勢と意思の強さには驚嘆する。北京大学出身のクラスメイトに聞くと、それだけやっても、あの無限とも思える人口の国で入学試験にパスするのは至難なのだと言う。そうですよね・・・。
その彼らの戦い方をサッカーに例えるなら、ホーム(得意科目)でも、アウェイ(苦手科目)でも、3-0の完勝を目指す、というものだ。そのために、攻めも守りも全力だ。走って走って、走りまくって、さらに走る、そんな戦いだ。

韓国: 縦横無尽のネットワーク、組織力で全方位網羅

彼らは極めて効率的・効果的に組織されている。同じ学部の同級生、上級生はもちろんのこと、他学部も含めて、様々なコミュニティを通じて緊密関係を保っている。「先輩」「後輩」という日本語が通じるのは、上級生への挨拶とお辞儀を欠かさない、韓国くらいだろう。彼らも中国と同様、相当の準備をするが、異なる点はうまく役割分担しているところだ。宿題を手分けしてこなしたり、先輩からアドバイスをもらったりしながら、てきぱきとこなしていく。
彼らのサッカーは、まさにパス回し。攻めと守りの分担もばっちりだ。その攻守を切り替えながら、やはりホームでもアウェイでも勝利(2-0)を狙う。

その他: クールな合理主義、要点を見極め取捨選択
(香港・台湾・日本)

彼らは良かれ悪かれ本当にクールだ。熱く走り回る中国・韓国に対し、「そんなに走ってどうすんの?」といった、ある種冷めた見方をしている。勉強を始める前に、全体の力配分を考えるのも彼らの特徴。相当時間がかかりそうだなと感じたら、宿題でも試験でも、迷わずにさっさと次の問題に移っていく。80%出来ればOKという考え方だ。
すなわち彼らのサッカーとは、何点取ろうとも(もしくは何点取られようとも)、勝ちは勝ち。1-0で十分だし、点を取られたって、2-1なら問題なし。そして、アウェイであれば引き分けでよしとするような戦い方だ。

北米: 荒削りなスタイルと、妥協なきこだわり
彼らは(アジア人から見ると)非常にユニークに感じる。アジア人学生が教授や教科書等に従順であることが多いのに対し、彼らはそんなことお構いなしだ。基本的な知識に欠けていることも多いのはご愛嬌だが、いずれにしろ自分のスタイルと主義主張を大事にする。宿題に関して言えば、オーソドックスな解法を知らなかったりする彼らは、ときに時間オーバーになるまで嵌りながらも、自分の解法にこだわる。
彼らのサッカースタイルは一貫していると言えよう。右サイドから攻め上がると決めたら、最初から最後まで右狙いなのだ。途中でサイドチェンジなんかしない。相手チームの左DFが強力であっても関係なし、自分たちのスタイルで勝つことにこそ、意味がある。

南米: 省エネスタイルと、決定機の集中力・爆発力
彼らはこれまたユニークな存在だ。いつものんびりしているように見える。授業に遅刻してくることもざらだし、座る席はだいたい最後列。コーヒーを飲みながら授業を聞いている。ノートを取りもせず、本当に「聞いている」だけだったりするから驚きだ。しかし、彼らははずさない。いつの間にと誰もが感じるほどしっかり宿題は提出するし、なぜと不思議に思うほど試験の出来もOKだ。
そんな彼らのサッカーは、まさに得点力。試合は90分間平均的に続いているわけではない。チャンスが来た一瞬を掴めるかどうか、その瞬発力の勝負なのだ。ロナウジーニョだってロナウドだってそうさ、その刹那の輝きに、彼らの美学がある。


というように、各国それぞれのスタイルを有し、いよいよ始まったワールドカップ。これからも彼らとの試合が楽しみだ。そしてもちろん、国の枠を超えて、世界選抜を組んでみたいと強く思うのだった。


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2008/12/22(月) | Class | トラックバック(0) | コメント(0)

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