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彼女の父親にご挨拶

「私のお父さんに会って欲しいの。」そういう台詞をここアメリカで聞くことになるとは思わなかった。しかし、僕らもそういうタイミングなのだろうと観念し、彼女の自宅を訪れることとなった。瀟洒な住宅街の一角にその家はあった。僕は緊張しながら、彼女の父親のものと思しき紺色のボルボの隣に自分の車を停めた。二匹の白い犬と笑顔とともに、彼女が玄関で出迎えてくれた。笑顔を返したつもりだったが、この後の父親との対面を想像する僕の顔はひきつっていただろうか。

「お邪魔します」と消え入るような声で(かつ日本語で)言いながら家に上がると、すぐに彼女の父親と目があった。ウェルカムと言ってくれたものの目は笑っていない。握手した手にも必要以上に力が込められているように感じる。それは、「この男に自分の娘を任せて大丈夫なのか」という疑問の表明だったのかも知れない・・・。

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な~んていうのはフィクションで、いつも英語を教えてもらっていた彼女が、短期ではあるがいよいよ日本に留学することが決まった。一人娘を初めてアジアに送り出す父親が、心配なことがあって聞きたいことが山ほどある、というのが実情である。父親お手製のランチをご馳走してもらいながら、アメリカの政治や日本経済について雑談。会計士をしている彼からも、シンプルモダンな部屋作りからも、intellectual な感じがひしと伝わってくる。やはり、この賢明な娘にして、このインテリな父親あり、といったところだ。でもそんな彼が本当に聞きたかったのは、政治や経済なんかではなく、日本の銀行に送金する方法だったり、国際電話やネット環境のことであったり、つまりは日本にいる娘とどうやって連絡を取り合えるのかといったこと。

いやぁ、一応日本も先進国と呼ばれているんですけどー。全く心配はないことを一つ一つ丁寧に説明したつもりだったが、それでもまだ父親は不安そうだ。ふむ、きっと彼はまだ、自分の娘が日本語を専攻したことや、関心が強まり留学を決意したこと等、諸々の事情を自分の中で納得し切れていないのだろう。

ま、大丈夫っすよ、日本いい国だし。アメリカともイスラエルとも違う刺激ある経験ができると思うよ。というわけで個別にもお願いした皆様、日本にいる間、彼女のことをどうぞよろしくお願いしますね。



2010/01/16(土) | America | トラックバック(0) | コメント(0)

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