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婚活の経済学2

前回に続いて婚活の経済学。今回は出会い系サイトの経済学だ。

3. "Matching and Sorting in Online Dating" (AER 2010)

4. "What Makes You Click? Mate Preferences in Online Dating" (Quantitative Marketing and Economics, forthcoming)

上記2本も同じ著者らによるもの。『予想どおりに不合理』の著者として知られる Dan Ariely も名を連ねている。論文4のタイトルはそのお茶目さがステキね。

予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

データ1つで論文2本とは何とも効率的なように思えるが、逆に2本くらい publish できないと手間ひまかかる大量データなど扱えんぞということでもあるのだろう。あるオンラインデートサイトの男女約3,000人ずつを対象に、誰が誰にメッセージを送ったかを追跡するのみならず、メール本文をキーワード検索して(電話番号交換や「お会いしましょう」等)、彼等が実際に "match" したということまでを追っているのである。

論文3は、実際の "match" が、Gale-Shapley アルゴリズムで導かれる解と近似しており、デートサイトで効率的なマッチングが実現されていると結論付けている。論文4は、そのアルゴリズムに用いるための、男女の選好に焦点を当てたものだ。具体的には、相手プロフィールのどの項目を重視しているかということであり、前回書いた論文1(および2)の question に近い。その結論は、
1)男性は、
・自分より年下で背が低い女性を、
・ルックスのよい女性を、
・体型のよい女性を、選ぶ傾向が強い。
2)女性は、
・自分より年上で背が高い男性を、
・収入の高い男性を、選ぶ傾向が強い。

さて、この結論から(も)垣間見えてくるのは、「結局オンナは金しか見てねーよ」という男性側の恨み節と、「やっぱりオトコは美人とナイスバディしか目に入らないのね」という女性側の嘲り声ではないだろうか。つまるところ『予想どおり』の醜い諍いなのである・・・。しかし、男女の選好はその他の部分では酷似しており、お互いが同じ人種、同じ教育レベル、同じ(無)宗教の相手を求めている。そういう意味では、似たもの同士、同じ穴のムジナの言い争いとも捉えられるだろう。婚活とはそれほどまでの闘いなのだ。冷やかしお断り、無気力厳禁だ。現在活動中いや交戦中の諸君らの健闘を祈る。



2010/04/09(金) | Economics | トラックバック(0) | コメント(2)

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『データ』

同じデータを違った見方から分析するって、
マーケティングをしてる人からすると、あこがれることでもあり、
でも、一旦こうだと思うと思考が固まってしまって、同じようなものになってしまいそうでもあり。チャレンジですね!

しかし3000人をトラックするってすごく労力がいることだけど、面白そう!
最頻単語とか、どんな人が最終的にマッチング成功するのかとか分析結果が知りたいです。

だけど、男性も、女性も、勝手ですね・・。
一生の相手を探すのに、軽いような気もします・・・。

2010/04/10(土) 00:08:33 | URL | [ 編集]

tamago

『Re: データ』

いや本当に大変な労力だったと思いますね。4名のRAの方々お疲れ様です・・・。
(真剣な)結婚相手というよりも、(軽く)デート相手を探すサイトなので、外見や収入くらいしか実際に選ぶ基準がない、ということがあるかも知れません。だからより興味深い question は、そうやって選んだ最初のデート相手と次のデート、そして最終的には結婚するまでに至るプロセスでしょうね。もちろん論文で扱ったデータではそこまではトラックしていませんが。

2010/04/10(土) 02:15:10 | URL | [ 編集]

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