若き経済学者のアメリカJapan ≫ 金沢21世紀美術館 ~愛の軌跡~

金沢21世紀美術館 ~愛の軌跡~

開館以来いつも話題に溢れていた金沢21世紀美術館にようやくやって来た。森美術館(東京)とベネッセアートサイト直島(香川)を合わせた3館で、超広域なミュージアムパスを発行しているが、国内のトンガった現代美術施設を集めたら確かにこの3つの組み合わせになるだろう。

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それにしても美しい。低層でミニマルな建築に広々としたガラスが清々しい。建築界のノーベル賞とも言われるプリツカー賞を今年受賞したSANAA(妹島和世・西沢立衛)の設計は、そんな名誉とは関係なく子供から大人にまで愛されている。有料と無料ゾーンの境界も分かりにくくなっているため、美術館に対する敷居が本当に低く感じられる。県庁や市役所に囲まれたこの官公庁街は、兼六園と金沢城址という観光名所こそあれ、どちらかと言えばもともとは地味でお堅いエリアであった。それがこの建築ひとつで雰囲気ががらりと変わる。明るくオープンな気分にさせたのもこの建築が持つ力だろう。それは前に書いたように、同じく西沢立衛が設計した十和田市現代美術館にも、その立地条件や建築哲学が全く同様に当てはまるように思える。ここ金沢を僕が訪れた当日も、芝生を走り回る子供がいて、日向ぼっこする老夫婦がいて、館内では小学生向けのアート体験講座に歓声が沸いていた。

あ、そうだ思い出した。館内の講座で小学生向けに映像制作もやっていたんだよ。で僕はそのとき、ジェームズ・タレルの<ブルー・プラネット・スカイ>の部屋でぼぉっと空を見上げていたわけだ。そしたらその小学生グループに掴まってしまったのだ。というか確実に掴まると思った。だって、リーダーの女の子と目が合ってしまったとき、にやりって笑ったんだもん。あれは絶対に、クラスの男子の中に格好の獲物を見つけたってときのニタリ顔に違いない。で彼女らはどうやら来場者にインタビューして映像にまとめるという課題に取り組んでいるようだった。そしてマイクとビデオカメラを向けられた僕が聞かれた質問は、「あなたにとって、愛って何ですか?」

は?愛?どういうこと? 今日の講師を務めているらしい映画監督のN氏が後ろの方でくすくす笑っている。え、そういうこと? 勘弁してくれ。そうゆう質問は本谷有希子に聞いてよぉ~。人生でそう何度も経験することはないであろう、まさに絶体絶命の危機。でも何か言わねばならない。シリアスに決めるか笑いを取りにいくか?なんて考える余裕は実際のところなかったねぇ・・・。そしてしどろもどろになりながらも、どうやら僕は何かを答えたらしい。記憶はブッ飛んでいるのだが、数ヵ月後に自宅に届いた礼状と同封されていたDVDが僕を一気に現実に引き戻した。果たしてその映像の内容は・・・・、そんなの怖くてまだ観れてませ~ん。僕が唯一覚えているのは、あの女の子リーダーのニタリ顔だけだ。あぁ恐るべし、北陸の女子たち。



2010/07/01(木) | Japan | トラックバック(0) | コメント(2)

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『愛』

愛、なんだかタフなお題も、ステキな美術館だと、オシャレに答えたくなりそう。
一体なんと答えたのでしょうか?
小学生も納得だったかな?

愛について最近考えたのは、マンガを読んで、だったわ。
中・高生は、いいわね。

2010/07/01(木) 18:24:21 | URL | [ 編集]

tamago

『Re: 愛』

う~む、どうでしょう。たぶん納得していないのではないかと・・・。 その場合、僕へのインタビューはDVDではカットされている可能性大なのですが、それはそれでちょっぴり悲しいです(笑)。

2010/07/02(金) 08:56:14 | URL | [ 編集]

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