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Is American creativity declining?

Newsweek の記事 "The Creativity Crisis" が興味深い。1990年以降、アメリカの creativity が落ちているという指摘。creativity をどう定義し、どう測定するかという議論はあるが、ここでは心理学の分野で広く使われている Torrance Test の結果をもとにしているということだ。具体的な数値が示されていないのでどの程度の下落なのか分からないのだが、この指摘そのものに対しては、実はアメリカ人もあまり驚かないのではないだろうか。

No Child Left Behind (NCLB) 法を筆頭に、近年のアメリカの初等教育では、標準テストでの目標点数必達に焦点が当てられている。そして、公立校であってもカリキュラム作成や教師採用に裁量権がある charter school の多くでは、休日は減らし、平日は朝から夕方まで、これまでにない程の授業時間を確保して生徒の学力アップを実現し、各方面からの注目を集めている。日本の教育・お受験産業の荒波にもまれてきたワレワレからすると(苦笑)、何ら目新しいことなどないのだが、学校・学級・学力崩壊著しいアメリカにおいては、これは大変に画期的なことになるわけである。

とはいえ、そのテスト志向の強まりは様々な批判も招く。例えば、先生がテストで高得点を取るテクニックばかり教えるようになる。土日も宿題に追われ、家族団らんの時間は失われ、かつ子供の早期燃え尽きを招く等々。実際、小学生くらいの子供がいる親御さんなんかと話す機会があると、「今の学校は何だかおかしい。子供が可哀想」的な考えを持っている人が多いように感じられる。だから僕も、「本当に大変な時代っすね」と同調せざるを得ず、間違っても「日本ならフツーですけどね」なんて素振りは見せないようにしているワケなのだ。

creativity 指数の低下と教育政策との関係は全く分からないけれど、こうした親御さんがこの記事を読んだら「それみたことか」と鼻息を荒くするところだけは容易に想像できるのである。ちなみに中国の初等教育は、これまでの詰め込み式から一転、創造力育成を重視したプログラムへと大きく舵を切っているところだそうだ。米中の教育関係者の以下のような会話は、まるでジョークとしか思えない程だ。どちらにとっても隣の芝は青々として見えるということかしら?

When faculty of a major Chinese university asked Plucker to identify trends in American education, he described our focus on standardized curriculum, rote memorization, and nationalized testing. "After my answer was translated, they just started laughing out loud," Plucker says. "They said, ‘You’re racing toward our old model. But we’re racing toward your model, as fast as we can.’"





2010/07/19(月) | Education | トラックバック(0) | コメント(0)

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