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ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊』

『銃・病原菌・鉄』に続けて、ジャレド・ダイアモンドが放った人類史が『文明崩壊』だ。

世界には、過去、大いに繁栄しながら、その後崩壊してしまった社会の遺跡があちこちに残っている。例えば、イースター島、マヤ、北米アナサジ、ノルウェー領グリーンランドなど。著者は実際にこれらの地に赴き、栄華を極めたかつての社会に思いを馳はせながら、なぜ崩壊したのか、その過程を探り、いずれも、同様の道筋をたどっていると指摘する。著者は崩壊の潜在的要因として、環境被害、気候変動、近隣の敵対集団、友好的な取引相手、環境問題に対する社会の対応という5つの枠組みを設定。崩壊した社会、または存続した社会に当てはめて、検証していく。著者のこうした考察は、現代社会への警鐘として帰結する。我々は歴史を教訓に崩壊を回避し、乗り越えられるのかと問う。


前作で「なぜヨーロッパ文明が世界を支配したのか」と問うた著者は、今度は本書において「なぜ栄華を誇った文明が滅びたのか」と疑問を投げかける。人類史上のこのビッグ・クエスチョンに対し、「ストーリーテラー」に徹しようとする数多くの歴史学者とは異なり、あくまで科学者としてのアプローチで解を提示する著者の姿勢は前作同様であり、だからこそ、それだけの納得感を伴う。著者のTEDトーク "Why societies collapse?" も合わせてリンクしておく。








2010/09/13(月) | Books | トラックバック(0) | コメント(0)

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