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アメリカ経済学ジョブマーケット最終回

不確実なことばかりのジョブマーケットにおいて、ひとつ確からしく思えるのは「女性の方が結果に対する満足度が高い」ということかも知れない。ただの個人的な観察と推測ですけどね。それはなぜなのか。女性の方が優秀だからか?それはあるかも知れない。採用される際に有利?それはどうだろう。男性が高望みしがち?それもあり得る。

しかしそれ以上に感じられるのは、自分と就職先との「マッチ」に対する考え方に大きな違いがありそうだということ。"Success in the job market is finding a good match" とは、Cawly をはじめ数多くの人たちから聞く最も定番のアドバイスと言ってよいだろう。そして、明らかに女性の方が good match を手にする能力に長けているように僕には思えてならないのだ。

このことは、新卒シューカツ市場や、恋愛マーケットにまで広げて考えるとより一層はっきりする。男子学生の方が、人気業界・企業ランキングなんかに振り回されているし、就職浪人までする青い鳥症候群も男性の方が罹りやすいよね。婚活も同じ。いま結婚できない人が増えているが、それは「適切な配偶者についての一般的基準」というものが存在すると考えているからだ、と指摘したのは内田樹だが、これも男性側に顕著な傾向と思われる。

実際、アメリカの人気出会い系サイト OK Cupid でも、男性にとって女性のルックスは超重要項目なのに、女性にとってはそこまでのものではないと、面白おかしく書いている。確かに自分の友人・知人を見回しても納得してしまう分析だ。カワイイ子の彼氏くんがびっくりするほど平凡だったという事件が頻発しているのに比べると、イケメンのあいつの彼女が驚くほどビジンだったというのは普通にある一方で、驚くほどそうではなかったということは滅多にない。

だからこそ、そういう一見ミスマッチなものに遭遇すると僕らは「なぜに?」と怪訝に思ってしまう。しかし、京極堂の言葉を借りるならば、「この世に不思議なことなど何もないのだよ、関口君」。イケメンの彼に聞いてみるといい、「お前ならもっとカワイイ彼女いくらでも見つけられただろ?」って。彼は、「美的基準」でしか女性を見られないボクラを哀れむように、きっとこう言うだろう。「あいつの良さが分かるのって、世界中でオレだけなのかもな」ってね。彼にしか見えないものを見つけたその彼は、そのとき世界で一番輝いていると思う。

で、何の話だっけ?あぁ、ジョブマーケットね。アカデミックジョブだろうと企業就職だろうと、僕らはどうしても周囲の人気・評判といったものに左右されてしまう。でも、「お前ならもっと上を狙えたのに」とか「よくそんなとこ行くね」といった雑音に動じることなく、「この組織・環境の良さが分かるのって多分おれだけなんだよな」って言えるなら、それはもうベストマッチ以外の何物でもない。そんな風に、ぜひとも僕らにしか見えないものを見つけたいもんだね。それこそ「適切な就職先についての一般的基準」なんて存在しないんだから。



2011/03/03(木) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

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