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震災復興に向けて留学生ができること

東北・関東を襲った今回の震災を、遠く海外にてニュースで見ることしか出来ず、歯がゆい思いをしている留学生は大勢いることだろう。もちろん僕もその一人だ。僕の場合、東北の実家と震災後二日半全く連絡が取れず、とても不安な時間を過ごした。見慣れた区画が津波に流されたその跡は、ただただ呆然とするしかないものだった。何とか連絡が取れ家族全員の無事を確認できたときは本当にほっとした。しかし、彼らの友人・知人の状況や、今後の町の復旧作業を考えると気軽に喜ぶことはできない。

そんな中、留学生にもできることは何だろうかと考える。関東圏の人は節電という形で被災地の支えになれるが、海外にいる人はそれもできない。できることがあるとすれば、やはり支援団体への寄付だろうと思い募金をすることにした。しかし、その際にどの団体を選ぶのかが難しい。最も迅速に動けて、最もコストをかけず、最もリターンを出してくれる組織がどこなのか、残念ながら僕個人でそういう知識は持ち合わせていない。

そういうときは、誰か目利きの行動にならうというのが一つの指針だと思う。そして起業家・投資家というのは、組織を常にそういう視点で評価している人たちである。だから僕は、そんな彼ら数人が推薦していた、Civic Force という団体に募金することにした。そこで、Just Giving を通じ、募金の呼びかけ人の一人となっていたホリエモン氏のチャレンジに乗っからせてもらうことにした。(Civic Force 代表理事、佐藤大吾氏の現地報告はこちら

とくに海外にいる人で、どの団体に募金すればよいか僕と同じように迷っている人は多いと思う。コンビニに募金箱が置いてあるわけじゃないし、日本だけでなくアメリカにも多種多様の支援団体がある。ただ小さいところはその影響力に疑問を持ってしまうし、大きいところはその組織の非効率さを思ってしまう。ということで、もし寄付したいけれども団体選びで躊躇している人の参考になればと思い、僕個人が募金先団体を選んだ経緯を共有してみた。


さて、家族の無事を確認し、わずかでも最初の募金をした。残念ながらこれ以上何かすぐにできることはほとんどない。であるならば、僕らは僕らの日常生活に戻ることが大事だろう。アメリカでは今日からサマータイムに切り替わった。気持ちの切り替えも重要だ。

そういう日常に戻りながらも、留学生だから、海外にいるからこそ出来ることがあるとすれば、その一つはチャリティイベント等を企画することではないだろうか。僕らが個人個人で募金することにとどまらず、周りのアメリカ人等からの寄付も募ること。これは、その支援金の大きさという意味でも、そして留学生だからこそできるという面でも、僕らが貢献できることなのではないかと思う。

実際、週が明けた月曜日の今日、学部・大学全体・留学生課等々、様々な部署からメールで今回の震災についての報告と今後のサポート等のアナウンスがあった。もちろん個別には震災直後から友人等に励ましの言葉をかけてもらってはいたが、今日の全学向けメールでそのニュース自体を知ったという者も少なからずいる。そうしたメールの一つ一つに返信し各部署の担当者に尋ねてみると、早速いくつかのイベントが企画されているとのこと。

一番動きが早かったのが音楽専攻の学生たち。日本人学生を中心に早速チャリティ・コンサートの企画が進んでいる。じゃあそれに対抗して、経済学部はチャリティ・レクチャーだなと考えた一瞬の後、そのプアーなアイデアを自分で封じ込める。だいたい対抗心燃やす必要ないし、こういうときはやっぱりコンサートがいいもんね。

すぐに音楽専攻のオーガナイザーに連絡を取ってみる。その日本人学生の方からも他学部からのサポートはあればあるほどよいと言って頂けたので、どこまでお手伝いできるか分からないが、経済学部周辺への告知・集客等は任せて下さいと引き受けることに。その他事務全般も全力でやらせて頂く所存。経済学と会計学とビジネススクールを全て同じと(きっと)思っているだろう先方との想定問答。先方「ええと、経済学部ってことは、会計とかできるの??」 オレ「それ実は一番の必殺技っす!大金稼ぐの苦手ですが、小銭数えるの超得意」 ま、そう言うしかないもんな。という形で僕はきっとコンサート当日の受付&集金担当を任されるのではないかと予想している。

もう一つのイベントは、学外の日本人アーティストが企画しているもの。直接の知り合いなので「こういうエキシビジョンやろうと思うんだけど、どう思う?」って聞かれたので、「それグレートっすよ!」と応える。いや、本当にそうなんだって。ということでこちらのチャリティ・エキシビジョンも事務方として全力サポートすることに。

僕だって、経済学というバックグラウンドを活かして何かできないだろうかという気持ちは当然ある。しかし、音楽やアートに比べてどうだろうか?震災復興のためのファンドを集めるのがそもそもの目的だ。寄付してもらう人には気持よくお金を出して欲しい。と同時に、できるだけ多くの支援金を集めたいというのが本音でもある。であるならば、音楽やアートの力を借りようじゃないか。一番効率がいいことやろうじゃないか。いい企画にするからね、まじで。じゃあ今からその企画会議に行ってきます。

被災地の一日も早い復興を願い、現地で支援にあたっている全ての人たちに感謝しつつ、僕は今ここで自分ができることをやろうと思う。僕らが海外にいてできること、海外にいるからこそできることをやろう。

2011/03/15(火) | Japan | トラックバック(0) | コメント(8)

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sakasanosakana

『No title』

応援します。頑張ってください。

2011/03/16(水) 01:25:33 | URL | [ 編集]

tamago

『Re: No title』

ありがとうございます。被災地でサポートに携わる方々、そして東京やその他の地域・国で様々な活動に早速取り組んでいる方々の様子をニュースで見聞きするたびに、こちらもできることをできるだけ頑張らなくてはという気持ちになります。

2011/03/16(水) 17:22:04 | URL | [ 編集]

motobridge

『グレートっすよ!』

まさに!海外在住の方々ほどブログに書かれたようなお気持ちがストレートに表れている気がいたします。近々現地入りする予定でして、若き経済学者さんのお心意気で被災者のみなさんのお役に立ちたいと思います。

2011/03/16(水) 23:07:29 | URL | [ 編集]

tamago

『Re: グレートっすよ!』

コメントありがとうございます。近々被災地に行かれるとのこと、ボランティアとしてでしょうか?であれば、今はまだその時期ではないように思います。例えば以下のような報告・体験談はご参照されましたでしょうか。お気持ちを挫くつもりは全くありませんが、今はプロの仕事に任せ、個人ボランティアのニーズが明確になってから現地へ行かれるのが、被災者の方々・救援支援のプロ・ボランティア、三者すべてにとって効果的・効率的なことだと考えています。motobridge さんのその熱いお気持ちは、お住まいの地域でできる最大限のことにぶつけてみてはいかがでしょうか。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110314/218984/?rt=nocnt
http://chodo.posterous.com/45938410

2011/03/17(木) 01:16:19 | URL | [ 編集]

念のため

『No title』

チャリティーコンサートで「自分たちが入場料を稼いで、それを自分たちのお金として募金する」なら大丈夫だと思うのですが(保証できないですが)、そこに募金箱を置いてとなるといろいろ規制があるそうです。

まず日本赤十字への送金をするなら州・市政府に団体として申請しなければいけないとか、Am Red CrossだとしてもとかARCに申請するとか。(前者は面倒なものの、後者は少なくとも今の事情の下では速いみたいです。)見逃されそうな気もしますが、もしも身内を超えて大規模にやり始めるときにはきちんと法律をわかってるひとに相談したほうがいいです。

私自身もそういうのに少し関わってるのですが、アメリカでのto be a good citizenの勉強だと実感してます。

2011/03/23(水) 11:41:56 | URL | [ 編集]

tamago

『Re: No title』

コメントありがとうございます。まさにご指摘のとおりだと思います。僕自身、法規制・手続き等について(少しだけですが)今回初めて知ることとなりました。それを一から自分たちでクリアしていくというのは現実的でないかと思い、実際のところは各種チャリティ活動の経験がある大学事務のサポートを得て進めています。

2011/03/24(木) 01:15:24 | URL | [ 編集]

念のため

『No title』

そうですね。大学事務の協力が得られたというのは大きいと思います。もうひとつのエントリーにあったカンファレンスでの告知というのはいいアイデアですね。見習いたいです。
あと経済学部でも地震後の日本経済・世界経済ということで大衆向けセミナーを開いてもらうことはできるかも。私の大学の理系研究所で福島の原発について工学者・医学者がそういうのをやって、200人くらい来てました。
被災前は(そしてきっと復旧後は)東北がいかに魅力的なところなのか伝えるのも、日本人留学生ならこそできることかと思っています。

2011/03/26(土) 14:23:04 | URL | [ 編集]

tamago

『Re: No title』

コメントありがとうございます。200人とはけっこうな人数が集まったんですね。あと確かに、とくにアジア人留学生は東京だけでなく東北まで観光等で訪れたことがある人が多いので、地域復興が進んだ頃にはぜひ再度訪れて欲しいです。アピールしていきたいと思います。

2011/03/27(日) 10:32:43 | URL | [ 編集]

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