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Gap year と gap months

NY Times の人気コラムニスト Nicholas Kristof が先日こう延べていた。

For you students just admitted to college, congrats! But think about taking a gap year to travel and study a language.


Gap year とは高校を卒業して大学に入学するまでの間、もしくは大学を卒業して大学院に進学したり就職したりするまでの間、一年程度自由な時間を過ごすことを指す。海外を旅行したり、発展途上国で汗かいたりして見聞を広め、より多くの経験と新しい視点を持って勉学や企業の場に戻ってこいという趣旨である。確かに海外のユースホステルでは、この gap year を利用して「一年かけて世界を周るんだ」と言うバックパッカー諸氏とよく出会ったものだ。悪く言えば「自分探しの旅」でしかなかったりする人もいたが、それでも進学や就職に柔軟性があるという点は大いに羨ましく思ったものである。

そして、ロースクールを志望していたアスカもこの gap year を取ることを決めた。トップ2スクール両方からオファーを貰い、どちらにするか贅沢な悩みを抱えていた彼女も、ようやく最終的な進学先を決断したところだ。それと同時に、入学を一年先に延ばして gap year を取ることも決めたのである。そんな彼女の次の一年間の過ごし方は、なんと再び日本へ。半年間の短期留学を経て、もっと日本と日本語を学びたいという気持ちが強まったとのこと。彼女がこのタイミングで日本に行くことに対し、強面のあのお父上がさらに顔を強ばらせていることは想像に難くないが、それも仕方あるまい、何しろその父親譲りの気の強さなんだから(苦笑)。

さて、こうした柔軟性のある進学・就職が認められる環境を羨ましく思う気持ちはもちろん、裏返して言えば、日本の小学校入学から大学院修了・就職まで続く一本道のレールが、いかに堅牢で閉塞感に覆われているかということでもある。そんな日本の伝統と慣習の中にあって、唯一の例外とも言えるのが、海外大学院への留学だろう。日本とアメリカ(もしくはヨーロッパ等でも)で学期の始まりが半年違うという制度上のギャップが、文字通りそれに該当するわけである。アメリカの経済学大学院では毎年4月15日までに進学の意思表示をすることが求められる。今まで選択を先延ばしにしていた人にとっても、昨日が最終決断の日だったはずだ。そして、9月に入学を迎える全ての留学生にとっては、この先海を渡るまでの3-4ヶ月というのが、gap year には及ばなくとも貴重な gap months となることは間違いない。

数学・経済学の復習をする、論文のリバイズを続ける、実家に戻って寛ぐ等々、人それぞれ様々な過ごし方があるだろうが、僕は Nicholas Kristof と同様に、旅行と語学をぜひとも勧めたい。とくに、海外旅行が一般的になった現在の日本では、むしろ「国内旅行」こそが最高に贅沢な時間だと思う。そう考え、今まで行ったことのないその先の日本を目指して、僕が能登半島の先端へと旅だったのは以前書いたとおりだ。その地での偶然の出会いは僕の人生を変えたといってもよい。それに加え、日本にいる間に、日本の本当の最果てまで見ておきたいという気持ちが湧き、この国の最西端・与那国島にまで足を延ばしたことも既に書いた。あれだけの時間を過ごせる機会は、この先ひょっとするともうないのかも知れない、僕はそう考えているからこそ、あのとき自分が過ごした gap months を今もときどき思い出すのだ。




2011/04/16(土) | America | トラックバック(0) | コメント(2)

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2011/04/22(金) 18:31:47 | | [ 編集]

tamago

『Re: gap year』

どうぞステキな gap year (months) をお過ごしくださいませ!

2011/04/22(金) 22:32:28 | URL | [ 編集]

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