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契約社会と給料アップ

さて、この夏に僕が教えることとなった統計学の授業だが、既に定員をオーバーする程の申し込みがあったとのこと。近年に例がないようで、事務室の秘書さんも対応に困っていたのだが、なぜこういう事態になったのか。さては・・・、機密文書どころかセクシーさまで隠し通せない時代になったということかっ?

という戯言はさておき、その人気ぶりを見た学部長が、超法規的なボーナスとして何と給料を1割アップしてくれたのである!などということもなく、実際には、契約内容に基づき淡々と給料がアップされたという運びだ。それに合わせて新たな契約書にサインをしてきたところ。

それにしても思うのは、よくもまあこういう細かい点まで(受講生○人増加につき×ドルUP)、契約書に書き込んでいるよなあということ。まるでプロスポーツ選手の契約のようだが、それは何ら特別なことはなく、以前書いたようにアメリカのアカデミックな世界でもビジネスの世界でも、ごく普通のことなんだろう。

そういうルールが明確で徹底されている社会が住みよいかというと、決してそんなことはないわな。今回の僕の件にしたって、自身で契約書をきちんと読んだ上で、「この文言、定員増加時の給料増を規定していますよね」と僕の方から言い出していなければ、そのままスルーされていたことだろう。言われた側の秘書さんにしたって、経験がないもんだから、どうやって新たな契約書を作成したものか手続きに時間がかかっていたし。

夏期授業の講師雇用にしてこれくらいの分量の契約書になるのだ。であれば、もっと大きな契約の際、より複雑で分厚い契約書を読み込むのは個人では到底無理だろう。アメリカで相当数の弁護士が必要になるわけである。

ただ、そういう住みにくい社会で唯一救いなのが、僕個人としてはそういう諸々の交渉事が決して嫌いではないということ。どちらかというと、そのプロセスをある程度楽しめるくらいには好きなのである。バックパック旅行時にバザールで買い物したときとか、50円の安宿を必死の形相で45円にまけさせたりとか(苦笑)、賃貸物件の家賃値下げや敷金返金交渉、そしてNHK料金の支払いまで、一言でいうと「セコイ」のである(笑)。そういうセコさがあると、一般的にはストレスフルなアメリカの契約社会でも、ストレスレスにやっていけるんだなあというのが個人的な学びでもあるわけだ。給料1割アップ、見逃さなくてよかったぜ~。




2011/05/10(火) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

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