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若き経済学者のアメリカArt ≫ レンブラントとフェルメールと史上最大の美術盗難事件

レンブラントとフェルメールと史上最大の美術盗難事件

今月中旬、ロサンゼルス近郊のホテルから盗まれていたレンブラント作品が市内の教会から発見されたとの報道。

(CNN)この作品は1655年ごろに描かれた縦約15センチ、横約25センチのペンスケッチ。タイトルは「審判」で、約25万ドル(1900万円)の価値があると推定される。まもなく正式な鑑定が行われるという。


それにしてもレンブラントはよく盗まれる。そしてフェルメールも。以前書いたように、歴史上最大の美術盗難事件は1990年3月にボストンのイザベラ・スチュアート・ガードナー美術館で起こった。ボストン市警を名乗る2人組が深夜に現れて警備員に鍵を開けさせ、彼らを拘束した上で、フェルメール「合奏」およびレンブラント「ガラリアの海の嵐」を含めた合計13点を奪い去った。大規模な捜査が進められたにも関わらず、現在に至るまで盗まれた作品は一つも見つかっていない。

僕が好んで読む朽木ゆり子は、そんなフェルメールおよびその他美術作品の盗難に焦点を当てたノンフィクションも書いている。『盗まれたフェルメール』は、犯人が絵を盗む経済的・社会的そして政治的動機は何なのかという視点から作品を解説してみせる。

ガードナー美術館からの盗作がいまだ行方不明である一方、今回のロサンゼルスのホテルから盗まれたレンブラントのように、後日発見されるケースもある。それが最も劇的だったのが、ムンク「叫び」の奪還プロジェクトだろう。『ムンクを追え!』で描かれるロンドン警察と犯罪組織の対決は、映画のような実話である。


盗まれたフェルメール (新潮選書) ムンクを追え! 『叫び』奪還に賭けたロンドン警視庁美術特捜班の100日




2011/08/30(火) | Art | トラックバック(0) | コメント(0)

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