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フランク・ロイド・ライトと「落水荘」

この大草原の家に来るたびに、そこからもうちょっと足を伸ばして、フランク・ロイド・ライトの「落水荘」を観に行きたいとずっと思っていた。でも、結構な距離がある上、とても行きにくい場所にある。そのうえ寒い冬のシーズンは避けたいなあとか思っていると、なかなかキッカケを掴めなかったのである。

そこにこの夏、ようやく行って来たのである。確かにはるばる訪れて一見する価値のあるものだと思う。ツアーは予約制となっているのだが、当日はウィークデイながら既に人数一杯。予約なしで来ていた人は入場を断られるという憂き目にあっていた。なので、もし行ってみようと考える人がいれば、絶対に予約していくことをオススメする。

カウフマン氏の別邸として1935年に建てられたこの「落水荘 (Fallingwater)」は、現在は地元のNPOに寄贈され美術館となっている。ツアーに参加しないと邸宅内には入れず、さらに内部は写真撮影禁止等々いろいろと制約はあるが、"the best all-time work of American architecture" とも言われるだけに、その保存には神経質になっているということなのだろう。

邸宅周辺の散歩道は自由に歩いてよくかつ写真OK。余計なお世話で「ここがベストビュー」みたいな掲示板もあるのだが、そこから撮った以下の写真は確かにワレナガラうまく撮れたもんだ。よく見かけるポスターや写真集なんかとほぼ同じように撮れ、自分の腕かと勘違いさせてくれる貴重な撮影スポットである。

P1000772fallingwater.jpg


邸内で個人的に面白かったのが、カウフマン家の皆さんがライトの意図を無視して暮らしていた様子が伺えたこと。例えば、次男の部屋には採光のための小窓が付いているのだが、次男本人は別に太陽の光なんか何とも思っていなかったのだろうか、その窓をあっさりと本棚で塞いでしまっている。それから奥様。ライトがデザインしたダイニングが気に入らなかったのだろう、自分でチェアだけ別のものに取り替えているもんだから、テーブルとチェアのデザインがちぐはぐ過ぎて苦笑い。この奥さんと次男を中心に、「ライトさんって、巨匠とか言われているみたいだけど、センス悪くない?」とか愚痴ってたのかしらと想像しちゃうよね。

その他、浮世絵の収集家としても知られるライト。落水荘完成時には、自分のコレクションの中から数点をカウフマン家に贈っているのだが、それらは美術館となった今でこそ邸内に飾られているが、当時はそんなこともなくひっそりとどこかに仕舞われていたらしい。これもまた、ライトの余計な贈り物だったのかも知れぬ。そんな彼の一面を見るためにも、もし時間に余裕があるなら、ぜひ訪れてみたい場所である。


フランク・ロイド・ライト (25周年)  フランク・ロイド・ライト―建築は自然への捧げ物 (ミネルヴァ日本評伝選)




2011/11/15(火) | Art | トラックバック(0) | コメント(0)

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