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投資観の衝撃

投資で成功して初めて、それなりの豊かさをもった老後生活をおくることができるのだと、以前に書いた。だからこそアメリカ人は、投資に対し極めて真剣なのだと感じる。もちろん日本人だって真剣に投資しているのだが、その真剣さの度合いがずいぶん違うなあと実感するのだ。

例えば株式投資。日本でも投資関連の雑誌やブログが増え、貯蓄から投資へ向けたいわゆる啓蒙活動がずいぶん進んできたように感じる。ただ、それらに目を通すと、「投資は余剰資金で」といった記述がかなりあることに気づく。自己破産されては困るから、という出版社側の事情があるのかも知れないが、ここにはリスク回避的と言われる日本人の特徴が確かに表れているように思う。

一方で、アメリカ人がリスク愛好的、自ら好んで投資を実践しているとも思わない。彼らの老後生活を垣間見て感じたのは、リスクを取らないとリターンが得られない、そして、リターンがないと老後生活が賄えない、というある種の切迫感だ。つまり、好むと好まざるとに関わらず、自分の老後を考えたら若いうちからリスクを取っていかねばならない、という考え方なのだと思う。

別のアメリカ人も言っていた。やはり60歳超ですでに引退している方なのだが、昨年の大幅な株価下落で彼の株式資産が30%失われたと。もちろん僕も株式投資をしたことがあり損失も経験したために、その痛みは知っている。ただ、それはあくまでも余剰資産で投資し、その上での痛みでしかなかったのだ(運用額も大きくないし)。彼の場合は違う。今は元気にしているがいずれは富裕層向けのホームに入ろうと考えていたことだろう。となると、彼の損失はそのまま、入居できるホームのレベルが下がるという事態につながりかねないのだ。

アメリカ人が株価変動に対し、とてつもなく敏感な理由が少し分かった気がする。日本の株価平均がもう20年近くも低迷する中、アメリカは長期的に見れば伸び続けたのだからいいじゃないか、という論理は通用しない。個人のレベルで考えた時には、自分が老後を迎えるまさにその時期に株価下落に見舞われてはどうしようもないのだ。一人一人がそう考えるからこそ、国全体としては株価が常に安定して上昇し続けることが期待されている。やはりこの国は、大変だ。どうする、オバマ!?






2009/01/14(水) | America | トラックバック(0) | コメント(0)

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