先学期の Macroeconomics 1 に続く、今学期の Macroeconomics 2 の内容を簡単にまとめておこう。
1. Business Cycle
2. DSGE (Dynamic Stochastic General Equilibrium)
3. Labor Market
4. Financial Market
5. Economic Growth
1. Business Cycle
2. DSGE (Dynamic Stochastic General Equilibrium)
3. Labor Market
4. Financial Market
5. Economic Growth
担当はベテランプロフェッサー。授業は論文を中心に、レクチャーノートで捕捉されながら進められていく。Economic Growth のパートは、昨年末に出版されたばかりの、Acemoglu のテキストを用いた。しかしそれにしても、大量の論文を読んだものだ。と同時に、よくもまあこれだけ多種多様なモデルを考えつくものだとも思う。前に書いたように、Microeconomics の理論発展における Justification は、基本的には数学の精緻化にある。そのため過去から現在に向けて、研究の方向性が見えやすく追いかけやすい。一方の Macroeconomics は、むしろ現実と照らし合わせて妥当なモデルかどうか、が重視される。だから、同じ分野の論文であっても、モデル同士の関連性が乏しいということになる。例えば、Financial Market で取り上げる論文の中には、バブル経済をモデル化したものもあれば、銀行への取付をモデル化したものもある。取付騒ぎを鎮めるにはどうすればよいか、という理論面からの政策的含意もあり、どちらもよく出来たモデルだと感心してしまう。これらを実社会の現象を説明する理論として「面白い」と思うか、恣意的な仮定で「美しくない」と感じるか、それは個人次第だ。Macroeconomics においてミクロ経済学的な基礎付けが進んだことで、ミクロ/マクロという分け方に、一昔前程の意味合いはない。ただそれでもなお、同じクラスでも、マクロ志向/ミクロ志向の学生でずいぶんと考え方や感じ方が違うなと実感するのがとても興味深い。
それから、Economic Growth のトピックでは、改めて色んな国のクラスメイトがいるんだなと思う機会があった。テキストの最初の方(P.11)で、各国の一人当たりGDPの伸びをグラフ化したものがある。1960年代には米国、英国がツートップだが、その後、スペインが伸び、シンガポールが追い越し、韓国が急伸し、インドがそれに続く。一方で、ブラジルを始め南米やアフリカ各国は、停滞の期間が長く続いている。教授が各国の状況を簡単にコメントしていったのだが、それに対するクラスメイトの反応が微笑ましい。アメリカ人はやっぱり自分のところがナンバーワン、みたいな顔をしているし、韓国やシンガポール、インドはその急成長を誇りにしているようだ。南米やアフリカの彼らだって、その停滞する経済を立て直すためにいまこうして経済学を学んでいるのだ、といったまた別の輝きを持っている。さて、翻ってニッポン、とニッポン人の僕。いや、まさか、そんな・・・、「せんせー、そもそもJAPANのデータが載ってませーん。。。」と、僕は悲しい思いをせざるを得なかったのだ。Acemoglu 先生、教科書改訂版では、ぜひ日本も載せてくださいませ!
それから、Economic Growth のトピックでは、改めて色んな国のクラスメイトがいるんだなと思う機会があった。テキストの最初の方(P.11)で、各国の一人当たりGDPの伸びをグラフ化したものがある。1960年代には米国、英国がツートップだが、その後、スペインが伸び、シンガポールが追い越し、韓国が急伸し、インドがそれに続く。一方で、ブラジルを始め南米やアフリカ各国は、停滞の期間が長く続いている。教授が各国の状況を簡単にコメントしていったのだが、それに対するクラスメイトの反応が微笑ましい。アメリカ人はやっぱり自分のところがナンバーワン、みたいな顔をしているし、韓国やシンガポール、インドはその急成長を誇りにしているようだ。南米やアフリカの彼らだって、その停滞する経済を立て直すためにいまこうして経済学を学んでいるのだ、といったまた別の輝きを持っている。さて、翻ってニッポン、とニッポン人の僕。いや、まさか、そんな・・・、「せんせー、そもそもJAPANのデータが載ってませーん。。。」と、僕は悲しい思いをせざるを得なかったのだ。Acemoglu 先生、教科書改訂版では、ぜひ日本も載せてくださいませ!
2009/05/24(日) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)