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巡回セールスマン問題と RAND Corporation

巡回セールスマン問題(Traveling Salesman Problem、TSP)は、オペレーションズ・リサーチの古典的な問題。セールスマンが全米複数都市を1回ずつ訪問してスタート地点に戻ってくるための最短経路を求める、というものであり、今なお多くの挑戦者を惹きつけている数学的問題である。(Wikipedia

The travelling salesman problem is - literally - a $1 million question. That's the prize the Clay Mathematics Institute is offering to anyone who can solve the problem or prove that it can't be done.


そんな問題を取り上げた新刊が "In Pursuit of the Traveling Salesman: Mathematics at the Limits of Computation" である。このテーマで今も新たな出版があるのかとささやかに驚きつつも、読んでみるとやっぱり面白い。さすがに過去何十年にも渡って多くの人々を魅了し困惑させてきただけのことはある。

本書でも描写されているように、この問題が広く知られることになった契機は、ランド社が懸賞金をかけた1940年代の半ば。それだけ古い話になるわけで、正確な資料は今も残っていないらしい。ランド社の Robinson が書いた論文の中で、この懸賞の存在について、そして社員であるRobinson本人には受賞の資格がないことが書かれているのが、現存する最古の記録とのことだ。検索してみると、1949年のこの論文のことであり、当時からこういう研究をしていて、そのうえ60年後の今もその論文をしっかりと$16で売るランドに、いろいろな意味でやるなーと思ってしまうわけだ。

そのランド社の概要と歴史については、『ランド~世界を支配した研究所』が詳しい。そしてその訳者は牧野洋。そう、あの牧野洋だよ。彼が選んで訳しているんだから、面白くないわけがないのである。


In Pursuit of the Traveling Salesman: Mathematics at the Limits of Computation ランド 世界を支配した研究所 (文春文庫)




2012/04/13(金) | Books | トラックバック(0) | コメント(0)

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