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惜しまれて去る者

惜しまれずに去るブッシュ大統領と対照的なのが、療養休暇を取ると発表したスティーブ・ジョブズだ。発表後、アップル社の株価は一時的に約8%下落したと報じられた。とはいえ、ジョブズの体調が優れないことは以前からの懸念材料であったため、その後株価もある程度戻している。

経営は問題ないと論じているアナリストも多いようだが、これからの同社を取り巻く環境は厳しくなりそうだ。僕は一時期、というかかなり長いこと、mac user だった。ジョブズの新製品発表を毎回楽しみにしていた。若かりしジョブズがジョン・スカリーをCEOに招いたときの殺し文句を知ったときには、(招かれてもいない)僕のココロまで震えたぞ。アップルファンであり、マックファンであり、ジョブズファンだった。そして同社の顧客は、僕よりはるかに熱狂的なファンだ。

プチファンに過ぎない僕でさえ、Windows マシンを購入した際には、他のユーザーに対し「裏切り者のオレを許してくれ」と(心の中で)謝り、「ジョブズ、ごめんなさい」と(心の中で)詫びたものだ。そんなこと、他の製品で感じたことなんかないゾ。そのジョブズが一時的とはいえ同社を離れてしまったら、ただでさえ景気が悪く、その上さらに他社製品よりも高価な同社のプロダクツだ。一層の顧客離れが進んでしまうのではないかと懸念する。

これだけ愛される製品(とCEO)も本当に珍しいだろう。僕にとっての mac も持っているだけで「所有欲」を満たしてくれる稀有なプロダクトだった。デザインがいい、CMが斬新、ユーザーが少ないのもまた優越感の一つと、色々な理由があろうが、持てること自体が本当に嬉しかった。

様々な商品が製造・乱造され、そして消費・浪費される現代において、こんなプロダクトは他には見当たらない。一昔前で言えば、自動車がそれに該当したかも知れない。働いて、お金を貯めて、洒落た新車を買い、毎週末大切に洗車する。そういえば昔、近所にそういうお兄さんが本当にいたことを思い出す。他には男性について言えば、腕時計もその一つかも知れない。スイス製のブランド品を少しずつコレクトし、その創業話や職人技術等の蘊蓄を語ってくれた人もいた。ただ、そのどちらも、僕にとっては縁のない製品だっただけだ。


まずはジョブズが療養して元気になり、いつもの姿で新たな製品を発表してくれる日を待とう。そう、そして彼の "And.........One more thing." というアノ台詞と、それに続くサプライズを楽しみにしよう。






2009/01/17(土) | News | トラックバック(0) | コメント(0)

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