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Freelancer.com の衝撃:英語論文校正・添削の新時代

経済学に限らず、多くの日本人研究者にとっての悩みの種が英語論文の校正・添削だろう。第一に値段が高い。例えば 3,000 words の英文を校正してもらうには、enago.com だと$209、Elsevier だと$255するわけだ。校正にかかる経費など気にしなくて済むほど研究費が潤沢な方はよろしかろう。しかしそうでない場合、とくに学生としてはこの出費は痛い。

その上、日数もかかる。上記enagoの価格は2日で対応してくれる "Super Express" であり、値段を抑えた "Economy" になると確かに値段は$129まで下がるのだが、今度は対応に10日もかかるのである。一方で、オンライン自動添削の Grammarly を以前使ってみたこともある。この場合すぐに結果が出るし確かに安い。ただクオリティーがまだまだ、なんだよね。というわけで、価格×日数×品質のすべての面で満足することは難しく、英文校正はどこに頼んだものか、いつも頭を悩ませる問題なのである。

さてそんな中、僕が今回初めて使ってみたのが、Freelancer.com. その名の通り、翻訳・コラム執筆から、デザインやプログラミングまで、ありとあらゆる仕事を世界中のフリーランサーに 個人to個人で受発注するマッチングサイトである。これが思いのほか凄かった。正直なところ、目眩がするほど驚いたよ、その価格破壊ぶりに、そして高品質の仕事ぶりに。なんと、専門業者に依頼すれば $200-250 はかかる 3,000 words の英文校正が、$30 という低価格で、しかも一日という短納期で完了してしまったのである! アウトプットのクオリティにも大満足だった。

次の動画がコンパクトに説明しているが、今回の僕のケースに当てはめると具体的には以下のようなプロセスを辿る。

1.仕事の依頼書をアップする
2.世界中のフリーランサーが入札に応じる
3.その中から一人を選び仕事を発注する
4.アウトプットを受け取る
5.料金を支払う




これだけ。とても簡単なのだが、もう少し詳しく見ると次のような流れとなる。まずはプロセス1:仕事の依頼。これは次の画面にあるように、僕がまずは "Project Description" に仕事の概要を明記し(今回であれば英語論文校正、word 数、納期等々)、"Project Budget" におおよその予算を書いておく。今回は専門業者と比較してみたいという思いがあったので、業者だと $200-250 はかかる、同じ 3,000 words の英文を、とりあえずは強気に $30-50という予算で依頼書を作成してみた。

freelancer1.jpg



次のプロセス2:入札では、僕が書いた仕事依頼書に興味を持った世界中のフリーランサーが続々と入札に応じてくる。依頼書をアップして1分で最初の入札があり、その後の約2時間で合計17人が応じてきた(上記画面 "Bids 17")。$30-50 という実験的な低予算でもちゃんと入札があったという安堵と同時に、世界中から次々とあがる反応に興奮は隠せない。ヤフオクの出品者と同じような気持ちだろうか、大変にエキサイティングな体験であった。


続くプロセス3:発注では、まずは今回入札してきたこの17人の提案や適性を吟味することになる。提案のメインは入札金額と納期。以下の画面の最初の3人は "$30 in 1 day" でやりまっせ、と言ってきているわけだ。しかしもちろん値段と納期ではなく、仕事のクオリティが一番大事だと僕が考えているということを、入札者も分かっている。

そのため、僕の予算上限である$50 を提示してきた人も複数いたし、大変おもしろいことに、予算を大幅にオーバーする$180 でビッドしたきたツワモノもいた。だから上の画面では、"Avg Bid $54" という結果になっているのだ。

freelancer2.jpg



入札者を吟味するに当たって、入札金額と納期以外で参考になるのが、これもヤフオクやアマゾンなんかと全く同じだが、その人の実績数とレピュテーション。その他にも、彼らが入札と同時に送ってくるメッセージ。これも重要な情報となる。そういう情報を手がかりに候補者を数人に絞り込んだ後は、個別にダイレクトメッセージをやり取りし、依頼したい仕事内容の詳細を詰めていく。これでOKとなれば、最後に発注ボタンを押して依頼終了だ。

僕は結局、クオリティが高そうでかつ $30 in 1 day で引き受けてくれるという人にお願いした。だからもう翌日には校正された英文が戻ってきたのである(プロセス4:アウトプット完成)。約束通りとはいえ、そのスピード感ある仕事ぶり、そして予想を超えるクオリティの高さと、それに不釣り合いな程の値段の安さ。そのことに僕は本当にもう目眩がするほどの衝撃を受けてしまったのだ。

もちろん誰に発注するかで満足度は大きく変わってくるだろう。でも今回僕が選んだ相手はもう申し分のない仕事ぶりであった。彼の校正内容に突っ込んで質問しても、いつも的確に素早く返事をくれた(以下画面)。安値だったにも関わらず、そんなダイレクトメッセージのやり取りが数日続くほどアフターサービスも高品質であり、最後のプロセス5:支払いでは、こちらも気持ちよくお代を払ったのは言うまでもない。

freelancer3.jpg



今回の依頼は$30 という金額が示す通り、僕としても実験的にやってみたものである。しかしある程度の時間をかけて信頼のできる相手を見つけられたという成果は大きい。次回以降、本格的に論文校正を依頼する際も、指名入札のシステムを利用して、同じ彼に直接お願いしようと思う。ひょっとすると僕はもう、時間も値段もかかる専門業者にお願いすることはないかも知れない。僕が今回初めて使ってみた Freelancer.com はそれくらいの衝撃を与えてくれたのだ。


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2012/10/16(火) | English | トラックバック(0) | コメント(1)

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2017/03/14(火) 16:35:12 | | [ 編集]

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