若き経済学者のアメリカClass ≫ 2月、遅れと焦り

2月、遅れと焦り

春学期開始からひと月も経つと、思うように勉強が進まないことに気づく。授業の理解が遅れ、課題に時間を取られ、何もかもが後手に回ってしまうのだ。これは先学期では感じなかったことであり、どう対応すればよいものかすぐには分からない。そんな風に悩んでいるうちにも土日は終わり、何も解決しないまま新たな週を迎えてしまう、そんな悪循環だ。

まずは英語だ。毎回の授業に備え、1~2本の論文を読んでおかねばならないのだが、これに時間がかかる。今までの読解スピードでは全然物足りなのだと痛感せざるを得なかった。要点だけでもさっと目を通すことができればよいのだが、それもできない。パラグラフで読んでいく、という鉄則は分かっていても、表音文字のアルファベットの固まりからは、その意味するところがすぐには伝わってこない。表意文字の漢字はやっぱり素晴らしい発明だよなあ。

英語は読むだけでなく、書くのにも苦労した。論文の内容をまとめてくるという課題には、毎回相当の時間を取られた。自分が持っている語彙とセンテンスは、こんなにも少ないのかと思わざるを得ない。文法として間違いでないからといって、同じ単語や構文を繰り返しては、「読ませる」エッセイにはならない。いくら内容がよくても、読み手が「読もう」「続きを読みたい」という気にならないと、その内容すら伝わらない。意外に感じるくらい教授が強調していたのが、この「読ませる」という点だった。「君たちの論文を好きで読む人はいない」。「論文のレフェリーでもその他読者でも、時間をとってわざわざ読んでもらおうと思うからには、『読ませる』文章を書きなさい」ということだった。はい・・・、頑張ります。

次に、授業や論文の内容を理解するのに時間がかかった。読むのに時間を取られた上、その内容がすっと入ってこないのだ。モデルの仮定、結論、意味について、「なるほど、そういうことか」に達するまで、うんうん唸りもんもん悩んだものだ。とくに先に書いたように、マクロ経済学のモデルでは、論文同士の関連が乏しいことが多い。そうなると、前に読んだ論文をもとに理解を進めるということができない。毎回新しい論文とモデルの設定から理解を始めないといけないのだ。楽じゃないぜ。

さらにはプログラミングだ。今学期のマクロ経済学、計量経済学の課題の一部には、プログラミングが含まれる。実際のデータを用いてモデルを検証したり、推定したりといった作業だ。僕はいまだにプログラミングが苦手だ。そんなこと言っていられないくらい、今やプログラミングのスキルは必須なのだが、いま一つ馴染めん。しかしクラスメイトの彼らは、プログラム書くのも早いねぇ。数学ができる学生の多くは、「美しい」数学を愛し、「醜い」データやプログラムを嫌う、ものかと思っていた。いやそんなことはなかった。できる人は両方できるものかと驚きと尊敬の念を抱いた。そうあらねばなりませんな。

いくつもの点で遅れをとった2月はツライ時期だった。英語やプログラミングのスキル不足がすぐに解消するはずもなく、徹夜を重ねながら、何とか授業や課題についていったのがこの時期だ。来学期になれば、今学期とは比べ物にならないくらい、もっと多くの論文を読み、早く理解し、大量のデータを回すことが要求される。その準備ができるのは、夏の間だけだな、と気持ちを新たにする。


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2009/05/28(木) | Class | トラックバック(0) | コメント(1)

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2009/05/28(木) 15:43:52 | | [ 編集]

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