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ホワイトデーこそ確認しよう|オンラインデートサイトの嘘プロフィール

ノースカロライナ大学の高名な物理学者が出会い系サイトにはまっているらしい。まあ、よかろう。サイトで出会ったセクシー美女に会うために、授業の合間を縫って南米まで出かけてきたらしい。それも、よしとしよう。

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しかし、残念ながら待合せ場所に彼女は現れず「荷物を持ってきて」との伝言を受け、今度はそのカバンを持って再び会いに行こうとしたら、アルゼンチンの空港で麻薬所持で逮捕された、というなんともゴシップな、ニューヨーク・タイムズの記事("The Professor, the Bikini Model and the Suitcase Full of Trouble")。

本当に "She was gorgeous — dark-haired and dark-eyed, with a supposedly natural DDD breast size." な女性だったら、オンラインサイトなんかにいませんからっていうツッコミも、"Why would a young woman like that be interested in an old guy like you?" という同僚からの極めてまっとうな助言も、この教授本人には届かなかったようだ。"very lonely since his divorce three years earlier" だった彼にとって、彼女とのメールのやり取りに夢中になるあまり、そのプロフィールや存在自体を疑おうなんて、露ほども思わなかったのだ。


さて、そんな潜在的にデンジャラスな出会い系サイトに物怖じなどせず、ついに理想の相手を見つけたというのが、今年のバレンタイン・デーのちょっと前に、ベストタイミングで発売された2冊の恋愛本。1つは、"Data, A Love Story: How I Gamed Online Dating to Meet My Match" で、もう1つは、"Love in the Time of Algorithms: What Technology Does to Meeting and Mating"。要は、会員制のオンラインデートサイトで、どう上手いことシステムを利用して、ベストマッチな相手を見つけるか、という指南書である。すでにモテの諸兄はもちろん読む必要がなく、いまも非モテの諸兄ももちろん読む必要はない。しかし、もしも、上記教授のように3年前に離婚されて孤独真最中ということであれば、読んでおいた方がいいかも知れんが。

で、ざっと読んだところ(僕は読んじゃったんだけどね(笑))、つまりは異性の相手から好かれるためのプロフィール作りや、メッセージのやり取りといった小技を、異性になりすまして学んできましたという内容である。"Data, A Love Story" の著者(女性)が男性と偽ってもう一つ別のアカウントを開設し、男性目線となって魅力的な女性から上級ノウハウ(カワイイ写真、キュートな趣味、ラブリーな文章、エトセトラエトセトラ)をとことん吸収してやろうというその姿勢は、もう涙ぐましいほどの努力なのである。よかったですね、その結果として最高の結婚相手が見つかって・・・。





それに関連して、個人的に興味を持ったのが、こういうオンラインデートサイトで実験をやる人が(目的は様々だろうけど)増えているんじゃないかしら、ということ。こちらの記事でも、"A 4-month Online Dating Experiment Using 10 Fictional Singletons" の実験報告を行なっている。下図は7日後の反応を示しているが、女性二人にアプローチが集中しているのが分かる。以前書いた「イケメン/ビジンは本当にもてるのか?」および「婚活の経済学」と同様に、大変に素直なユーザ反応ではないだろうか(笑)


results-after-7-days-graph.jpg


実験の総括として、本記事は以下のように結ばれている。

In the end men and women probably do have it about equal, it’s just a bit different for each.

Oh, and if you’re a man, it’s in your best interest to make sure your messages are really well-considered, creatively-constructed and demonstrative of your intelligence, humour and lack of neediness.

Easy. Right?




確かにオンラインデートサイトは、経済学・社会学・心理学と様々な分野から見て面白い分野と言えるだろう。会員費が安いサイトであれば今回のように個人で実験することもそう難しくはない。でもその結果、研究者がこぞって参入して、フェイク・プロフィールが溢れたりする事態になったりしてね。

こういう会員制サイトで、サクラに騙されるのはイヤだし、ましてや麻薬運び人になんてなりたくない。でも、実験用のフェイクに絡んじゃうのは、自分のデータがきっちり収集されちゃうという意味でも、もう絶対にイヤ!なのである。



2013/03/14(木) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

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