若き経済学者のアメリカEducation ≫ KIPP に対する関心と期待と失望と

KIPP に対する関心と期待と失望と

本ブログに辿り着く検索ワードを、以前いくつか紹介した。昨年一年間の順位でいうと、例えば以下のようなランク。

第72位:"留学 辛い"
参考:「留学は辛い」という、あまり語られることのない不都合な真実

第7位:"メガチャーチ"
参考:メガチャーチのメガ化が止まらない

第6位:"英語 ライティング"
参考:英語ライティングと洋書テキスト:今度こそ本当の電子書籍元年か?


そしてさらにその上位に位置する第5位はなんと、"kipp" でした! でも、なにゆえ・・・?

kipp5.png



KIPP とは、以前書いたように(参考:全米最大のチャータースクール KIPP)、Knowledge Is Power Program の略で、新たな認可制公立校のことである。"Work hard. Be nice." をモットーとするこのプログラムは、現在全米で100校以上を数えるほどに急成長している。

そのモットーをタイトルとし、そのプログラムの設立から現在までを描いたノンフィクションが、翻訳『情熱教室のふたり』である。



教師研修で知り合い意気投合した2人は、着任したヒューストンの小学校で目の当たりにした現状――低所得地域に住む子どもたちが背負わされた「学力格差」――に強い衝撃を受け、1994年に特別認可学校「KIPP(キップ、Knowledge Is Power Program)」を設立。主に低所得地域に住む子どもたちを対象に、大学進学の準備までを支援する教育環境をつくった。設立から20年近くたったいま、KIPPのネットワークは全米20の州に125校、4万1000人の生徒たちが通うまでに成長。その目覚ましい成果はビル・ゲイツをはじめとする著名人たちにも注目されている。




この KIPP は米国の公教育改革を進めようとするビル・ゲイツからも多大な支援を受けており、彼自身様々なメディアを通じてこのKIPPをアピールしてきた。以前のTEDトークでは、紹介するだけでなく、この著書を聴衆全員に配布するという熱の入れようだったのである。本書は、米国の教育格差の実態と、その是正を目指した一つのチャレンジを追ったノンフィクションであり、教育政策に関心がある人は読んでおいて損はない一冊と言えるだろう。

ちなみにこのKIPPの教育効果を推定することは、経済学の論文のトピックともなっている(参考:チャータースクール効果)。







2013/07/12(金) | Education | トラックバック(0) | コメント(0)

«  |  HOME  |  »

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL
http://theyoungeconomist.blog115.fc2.com/tb.php/648-a21631cc
 |  HOME  |