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数学は本当に美しいのか?

雑誌「考える人」は、たまにしか買うことがないのに、そのたまの機会にはどうしても手にしたくなる稀有な雑誌である。前回買ったのは、3年前の8月号で村上春樹のロングインタビューが掲載されたときだった。

・村上春樹・「最後まで歩かない」ロングインタビュー


そんな「考える人」の最新号の特集は「数学は美しいか」。村上春樹の河合隼雄賞受賞記念の特別寄稿もあり、個人的には絶対に買い、の一冊である。





本号の特集は、テレンス・タオを始めとする数学者にも一定のページを充ててはいるものの、メイン・インタビューは専門外の三人である。小説家の円城塔「天才数学者は、変人とはかぎらない」、人工知能研究者の三宅洋一郎「人工知能は数学を理解できるのか」、そして科学史家の伊藤俊太郎「人は数学に何を求めてきたか」。

こういう雑誌構成となったのは、編集後記にも書かれているように、「無類の数学好き」の科学/哲学ライターの山本貴光が企画段階から関わったからこその「柔軟さ」によるものなのだそうだ。円城のインタビューの中では、コルモゴロフとソビエト連邦科学アカデミーの隆盛、そしてソ連崩壊と理想郷の終焉について語られる。

その他、7人が語る「私が世界で一番美しいと思う数式・証明」や、数学の現場ルポとしての筑駒中高数学科学研究会の紹介、長岡亮介「東大の数学入試は美しい」等々の記事もあり、数学ファンにとってはもちろん、これまであまり縁がなかった人にとっても面白く読める柔軟な一冊となっている。









2013/07/29(月) | Books | トラックバック(0) | コメント(0)

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