若き経済学者のアメリカClass ≫ クラスメイトとの会話(台・香編)

クラスメイトとの会話(台・香編)

台湾人・香港人、それに韓国人を加えた東アジアのクラスメイトと話していていつも思うことがある。彼らが、この東アジアの国々の間に、明確な「序列」を付けていることが多いということだ。一国の経済だけでなく、社会や文化の成熟度などを加味した総合的な国力、といったニュアンスだろうか。

誰にとっても、東アジアの総合力ナンバーワンは日本だ。そしてこれも同じく、誰にとっても総合力最下位は中国だ。そして、自分の国を2位に位置づける傾向が強い。例えば、韓国人の彼らにとっては、日本に次ぐ成熟度はわがくに韓国だ、という意識なのである。一方の香港人は、国際性を考えれば、日本に次ぐのはわがくにだという考えなのである。そして一様に、中国はまだまだだな、という気持ちを持っている。だから、韓国・台湾・香港の留学生の間には、微妙なライバル意識や緊張感が漂っているように感じられるし、中国を見下しているという姿勢も露骨だったりする。

僕にとってそれは嬉しいことでもないし、面白いことでもない。今も日本をある種の尊敬の念でもって見てくれるのは確かに有難いことではある。しかし、それでは東アジアの枠にとらわれず世界的に見ても同じく日本は尊敬されるのか、となると必ずしもそうではない。また、中国に対してまだまだ遅れた国という見方をし、例えば、中国人クラスメイトのファッションをダサいと見なしている者がいるというのも不愉快だよね。なんというか、誰しもが歩んできた道じゃないかと思うのだ。僕らだって5年前のファッション雑誌を読めば今とこんなにも違うのかと思うだろうし、10年前の歌番組なんか見たらその歌詞や衣装や髪型に驚き笑っちゃうじゃないかとね。

それはファッションだけでなく経済やビジネスだって同じだ。中国の商習慣が古いとか言う者も多いけど、それは他の国だって同じこと。古さの度合いがちょっぴり違うというだけのことのように思われるし、実際日本でも古き(良き?)慣習なんかいくらでも残っているではないか。

ちなみに、総合力という曖昧な指標で、日本をトップに、そして中国を最下位に位置づける彼らだが、GDPという分かりやすい指標で計るならば、その順位はがらりと変わる。韓国・台湾・香港の「熾烈な2位争い」は、残念ながら最下位争いに一変する。そして、いよいよ中国のGDPが日本を抜く日が近づいてきたのだ。

時事通信より)
経済産業省は19日の閣議に2009年版通商白書を報告した。名目GDP(国内総生産)で世界3位の中国が来年には日本を追い抜くとの国際通貨基金(IMF)の経済予測を踏まえ、「『世界2位の経済大国』としての(日本の)地位も残りわずか」と、日中逆転に初めて言及。その上で、日本の針路として「課題解決型国家」を掲げ、地球温暖化をはじめ世界が直面する問題の解決に貢献することで存在感を示すよう訴えた。
 白書は、日本は「ヒト、モノ、カネ、ワザ、チエの提供」を通じ、「世界の課題を解決しつつ、日本の利益にもなる」ビジネスモデルを構築すべきだと主張。こうした課題解決型国家の役割として(1)太陽光発電、エコカー、省エネ機器、水処理など先進技術を海外に普及(2)開発途上国の社会資本整備や資源開発へ資金を供給-などを例示した。



これは数年前に予想されたスピードよりも更に速い。BRICsの名称を普及させた、2003年のゴールドマンサックスのレポート"DreamingWith BRICs: The Path to 2050 (PDF)" では、中国のGDPが日本を抜くのは2016年、米国をも抜くのが2041年と予測されていたのだ。それが7年も早く現実味を帯びることとなったのだ。台湾人・香港人、それに韓国人の彼等と話す度に、中国の躍進と、アジア圏内のパワーの変遷を思わずにはいられない。

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2009/07/12(日) | Class | トラックバック(0) | コメント(0)

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