若き経済学者のアメリカ ≫ Economics

クラウドファンディング in 経済学

様々なインセンティブを用意した実験を行なって、人間の行動原理をよりよく理解したい。しかし実験には結構な費用がかかってしまいそうだ。どうする?じゃあ、クラウドファンディングしてみるか、という話(Freakonomics.com)。おもしろい。

It’s a terrific and important research question. The only barrier is that they need funding for their research. So they’re trying something new: crowdfunding.

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2013/04/14(日) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

今年のジョン・ベイツ・クラーク賞受賞の Raj Chetty と、受賞後の正の効果

40歳未満の経済学者を対象としたジョン・ベイツ・クラーク賞を、今年はハーバード大学の Raj Chetty が受賞した。33歳という若さでの受賞であり、かつその受賞を誰もが納得するほどの研究業績を残している点に、改めて尊敬の念を強くする。

過去の受賞者リストを見ても錚々たる顔ぶれであり、その後ノーベル経済学賞を受賞した研究者も多い。しかし、$1 million 以上の賞金が出るノーベル賞と異なり、ジョン・ベイツ・クラーク賞には賞金はないのである。

それでも、受賞者にはその後、論文の生産性が高まり、引用数が増えるというポジティブな影響があるようだ、というのが最近出たワーキングペーパー "Does The John Bates Clark Medal Boost Subsequent Productivity And Citation Success?" の主張だ。まあもちろん、そんな効果に加えて賞金も出たら一番なんだろうけどね。


Despite the social importance of awards, they have been largely disregarded by academic research in economics. This paper investigates whether a specific, yet important, award in economics, the John Bates Clark Medal, raises recipients’ subsequent research activity and status compared to a synthetic control group of nonrecipient scholars with similar previous research performance. We find evidence of positive incentive and status effects that raise both productivity and citation levels.


2013/04/13(土) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

マーチマッドネスの終わりと、ネイト・シルバーの予想的中

全米大学バスケ(通称マーチマッドネス)が、ルイビル大学の優勝で幕を閉じた。

Yahoo ニュース)バスケットボールの全米大学選手権(NCAAトーナメント)は8日、ジョージア州アトランタで男子決勝を行い、ルイビル大が82―76でミシガン大を撃破。27年ぶり3度目の優勝を飾り、チーム最多の22得点を挙げたルーク・ハンコック(3年)が最優秀選手に選ばれた。



27年ぶりというルイビルの優勝を予想するのがどれくらい難しいものだったのか、バスケに詳しくない僕は正直なところよく分からない。でも今回もまた、昨年の大学バスケや大統領選挙に続き、統計家であり予測屋でもある Nate Silver が見事に予想を的中させたことになる。


・全米大学バスケット・トーナメントと、統計家ネイト・シルバーの優勝予想


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2013/04/11(木) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

プライバシーと行動経済学とその知見を活かしたスーパーテクニック

昨日書いた『顔認証と個人情報とプライバシーの経済学』の続きなのだが、カーネギーメロン大学の Alessandro Acquisti 等のチームでは、"despite how much we say we value our privacy — and we do, again and again — we tend to act inconsistently" を示すものとして、次のような実験結果を提示している。

ビジネスをするのであれば誰にとっても、顧客の購買情報はのどから手が出るほど欲しいデータだ。しかし、プライバシーに五月蝿い昨今の消費者はそう簡単には情報を提供してくれない、と思っていたけれど、ちょっと工夫するだけで結構やすやすと渡してくれたよ。というのが、実験(1)と(2)の比較から見えてくることだ(ニューヨーク・タイムズ記事)。

(1) Shoppers at a mall were offered $10 discount card - and an extra $2 discount if they agreed to share their shopping data. Half declined the extra offer.

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2013/04/04(木) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

顔認証と個人情報とプライバシーの経済学

ニューヨーク・タイムズの記事 "Letting Down Our Guard With Web Privacy" が面白い。カーネギーメロン大学の行動経済学者、Alessandro Acquisti 等のチームによる「プライバシーの経済学」の最先端を取り上げた内容だ。

一昨年には、フェイスブックにアップされた大量のプロフィール写真を集め、顔認証技術を用いて本人を特定するばかりか、さらにはそこから個人の SSN(Social Security Number:社会保障番号)まで割り出すことが可能だという実験結果を示し(発表スライド "Faces of Facebook")、世界に衝撃を与えた研究チームだ。

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2013/04/03(水) | Economics | トラックバック(0) | コメント(2)

美容と整形の統計学:米国と英国の諸事情

「美容と整形の経済学:最新版」では、世界各国の整形手術件数がまとめられていたが、以下は米国と英国のより詳しいデータ。米国では豊胸手術が増加する一方で英国では減少、という違いはあるものの、どちらの国でも市場規模全体は拡大傾向にあり、ビューティー・マーケットの勢いは止まらない。


<米国事情:US plastic surgery statistics
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2013/03/31(日) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

コレラ感染とジョン・スノウと統計疫学

今年の3月15日は、ジョン・スノウの生誕200年ということで、いくつかの雑誌では "Happy 200th Birthday to a Mapmaker Who Changed the World" (Atlantic) という企画や "John Snow's data journalism: the cholera map that changed the world" (Guardian) といった特集が組まれた。

医師であるスノウが活躍したのが19世紀半ばのロンドン。当時大発生していたコレラに取り組み、その感染経路を特定したことで、疫学の父とも言われている。そしてロンドンのブロード・ストリートを調査して集めたコレラ感染死者のデータをプロットした以下の地図は、現代でいうところの Data visualization の魁として、今なお注目されているものである。


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2013/03/29(金) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

ビッグ・データとビッグ・フィロソフィ

先日のビル・ゲイツの innovations in measurement に関連して。New York Times, "The Philosophy of Data."

If you asked me to describe the rising philosophy of the day, I’d say it is data-ism. We now have the ability to gather huge amounts of data. This ability seems to carry with it certain cultural assumptions — that everything that can be measured should be measured; that data is a transparent and reliable lens that allows us to filter out emotionalism and ideology; that data will help us do remarkable things — like foretell the future.



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2013/03/24(日) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

全米大学バスケット・トーナメントと、統計家ネイト・シルバーの優勝予想

アメリカの3月は、「マーチ・マッドネス」と呼ばれる大学バスケのシーズン。全米各地域の代表チームが優勝を目指してトーナメントを戦うその様は、日本の夏の甲子園・高校野球と同じで、地元チームを応援したり、優勝チームを予想したりと、大変な盛り上がりを見せる。


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2013/03/21(木) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

ホワイトデーこそ確認しよう|オンラインデートサイトの嘘プロフィール

ノースカロライナ大学の高名な物理学者が出会い系サイトにはまっているらしい。まあ、よかろう。サイトで出会ったセクシー美女に会うために、授業の合間を縫って南米まで出かけてきたらしい。それも、よしとしよう。

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2013/03/14(木) | Economics | トラックバック(0) | コメント(0)

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